E231近郊型とE233-3000の置換計画

登場からまもなく四半世紀が経過するE231近郊型

東海道線・宇都宮線・高崎線、そして湘南新宿ラインと上野東京ラインで使用されているE231系近郊型は、2000年の運用開始から今年(2024年)で24年が経過し、来年で登場から25年、即ち四半世紀が経過しようとしています。

自動放送・ドアチャイム搭載・拡張車体など、現在でも見劣りのない車両設備である一方、2000年に登場した初期型は1段LED式の表示器、ドアランプ非搭載といった古い面も感じるようになったのは事実です。

その後の増備として登場したE231とも併結する車両のE233系3000番台も、E233系でありながらLCD非搭載と、私鉄含めLCD搭載車両が普及した現在ではかなり見劣りする設備となっています。

E233系3000番台の処遇

E231系近郊型を置き換えるとなると、設備がE231近郊型の後期車に近いE233系3000番台も同時に置き換えられるものと見られます。

ただ2010年以降の導入車両もあり、E231系に比べると近年に製造された車両が大半を占めているため、置き換えられたとしても転用される可能性が非常に高いと思われます。

E233系の転用については既に前例があり(中央線0番台を南武線に転用)、増結の5両を含め何らかの転用があるものと思われます。

新型車両について

新型車両は横須賀・総武線系統に導入されたE235系がベースになると思われます(必ずしもE235系であるとは限らず、新形式になる可能性もある)。また、4・5号車のグリーン車については一部中央線に導入されたE233系グリーン車の技術も使用されると思われます。

E233系3000番台で導入されなかったLCDは、間違いなく新型車両には導入されると思われます。(特に上野東京ライン開業後において)走行線区が広いため、LCDの容量が搭載できないという問題があるとの噂がありましたが、横須賀・総武線のE235系がLCDであることを考えると、LCD搭載と考えるのが妥当です。

横須賀・総武線のE235系では廃止となったセミクロスシートについては、なんとも言えません。混雑緩和対策で現状よりもセミクロス号車が減るか、あるいは廃止となるのか、それともE231系・E233系と変わらないのか、といった具合です。

まもなく終了する横須賀・総武線のE235系増備

2020年度より置換が進んでいる横須賀・総武線のE235系ですが、もうまもなくE217系の引退を持って増備が終了します。E217系が引退となると、中長距離の近郊型車両でE231系(特に初期車)は古い部類に入ります。

新車はE235系か、新形式のE237系(仮)となるかの予想がありますが、個人的にはE235系の可能性が高いと思っています。

E235系の登場から既に9年が経過し、設計が古くなったため新形式に移行するのでは?との見方もありますが、E531系が2005年から今年にかけて約19年間製造していることを考えると、E235系での導入もあり得ると思われます。

一方で、E235系との差別化や設計を新しくするという意味合いを持った新形式での導入も否めないため、このあたりについては公式発表があるまでは正直憶測の域から出ることはないと思います。

 

いずれにせよ、登場から四半世紀が経過しようとしているE231系近郊型。同じE231系でもLCDを搭載した500番台もあるため、どうしても設備面で見劣りしてしまいます。横須賀・総武線のE235系増備が終わろうとしている今、公式発表が望まれています。